あまたの歴代大統領を輩出。名門「ハーバード」が掲げるミッションとは?
世界の名門大学「ハーバード大学」【傾向編】
多くの政治家・米大統領を輩出してきた
ハーバード大学には、世界中から優秀な生徒が集い日々学んでいます。大学全体で、学部生は約6700人で、つまり毎年約1800人程度が試験をパスし入学している計算になります。この6700人のハーバード学部生のうち、留学生(アメリカ以外の国からの生徒)は 11.4% です。すなわち、10人に一人は留学生ということになります。
2015年の統計データによると、実に70以上の国と地域からハーバード大学に学生たちが集まっていて、ハーバード大学に留学生を送り出している国は、多い順に、カナダ138人、韓国57人、イギリス51人、中国41人、オーストラリア31人、ケニア23人、インド22人となっています。
日本からも毎年数名合格者が出ており、2015年のデータ取得時では、11名の日本人がハーバード大学に在籍しています。日本人の合格者も、これから増えていくのではないかという予測を聞くこともありますが、現時点においてはまだ合格者の数は限られている状態です。
ハーバード大学は、もともと政治家を輩出することに重きを置いた大学でした。今でこそ共学になっていますが、1977年までは男子校でした。
日本でも、男子校と女子校が隣接することもあるように、ハーバード大学の側には、ラドクリフ大学という名門女子大がありました。男子はハーバードに、女子はラドクリフに、という具合です。最終的に、このラドクリフ大学は1999年にハーバード大学に合併され、ハーバード大学の一部となります。共学制となるまでは、白人エリート層の男子が通う学校で、卒業生の多くが政治の道を志しました。
実際にハーバード出身の政治家は多く、多くの大統領も出ています。例えば、アメリカの第2代大統領 John Adams、第6代大統領John Quincy Adams、第19代大統領Rutherford B. Hayes、第26代大統領Theodore Roosevelt、第32代大統領Franklin D. Roosevelt、第35代大統領John F. Kennedy、第43代大統領George W. Bush、第44代大統領Barack Obama、らは全て ハーバードで学んでいます(大学院、スクールを含む)。もちろん、大統領だけではありません。政治分野で活躍する多くの人材を世界中に輩出し続けています。
もともとはこのように政治分野の教育が強い大学でしたが、時間を経る中で、様々な分野での教育を提供するようになります。
ハーバード大学では、自然科学、社会科学、文学、スポーツ、芸術など多方面にわたる教育を世界最高レベルで提供しており、40を超える専攻から選択することができます。文科系科目、科学、社会科学、芸術などほぼ全ての分野で世界トップ校としての評価を受けています。唯一の例外は工学の一部の分野で、宇宙工学、コンピューター科学関連の分野においては、今後の更なる教育の充実、ランキングの上昇が期待されています。